LGS SYSTEM
ARCHIVE OF SHOP DESIGN
CROAD CYCLESSHIZUOKA
カスタムバイクが映える小さな鉄骨の店舗空間
規模と品揃えを売り物にする店舗イメージの対極にあるコンパクトかつ細部に技術が凝縮された店舗。その典型例が、静岡県浜松市にあるハーレーを中心としたカスタムバイクを手掛ける『CROAD CYCLS』です。
技術が凝縮された趣味の世界をWEBやSNSを通じて、ユーザーにダイレクトに発信することを前提にする一方、店舗空間は必要にして十分なスペースに留めています。厳選されたカスタムバイクが並ぶ店舗は、デイトナハウスが極限まで追い求めたシンプルさにより、技術や美しさが詰まったプロダクトが際立つようになっています。
構造体である鉄骨に重点を置くデイトナハウスと通ずるのは、バイクカスタムの骨格重視のスタイル。扱うモノは変わっても、目指すコトは同じ、その共通性が明確なコンセプトとなっているのです。
販売するものは具体的な商品ですが、プロセスや気持ちのやり取り、すなわち体験を売っていくには、やはり具体的な展示空間と店舗が重要だということを再認識させられます。
PHOTO GALLERY
【CROAD CYCLES】
〒431-0201 静岡県浜松市西区篠原町21673
【設計・建築】
DAYTONA HOUSE×LDK HAMAMATSU(バランスデザイン)
FLOOR PLAN
鉄骨の平屋店舗に隣接する形で木造の住宅を配置。店舗と住宅の導線も確保し、職住一体いの空間としてデザインされています。
店舗部分はシンプルな4×4スパン(16坪)の正方形。どの業態にもマッチしやすいこのサイズ感は、デイトナハウスの店舗建築でもよく見られる構成です。
内装はデイトナハウスらしさ溢れる、鉄骨現しの空間。陳列したバイクやディスプレイされたオイルタンクが映える仕様となっています
住居部分では、玄関前に屋根付きのポーチを設置。玄関扉はポーチ正面に対して横向きに設置されているため、扉を開閉時の外からの視線をカットすることが可能となっています。
さらに、1Fと2Fを繋ぐ直階段はデイトナハウスオリジナルのダイナソーボーンを転用し専用設計。店舗空間との親和性が生まれ。空間に統一感が生まれています。
余分な意匠を用いらず、商品とプロダクトで勝負する。デイトナハウスの実力主義的な店舗事例なのです。